深層学習により昆虫の秘められた日常を解き明かすコオロギの「動く」「食べる」「眠る」の同時解析システムを構築

深層学習により昆虫の秘められた日常を解き明かす
コオロギの「動く」「食べる」「眠る」の同時解析システムを構築

発表のポイント

  • 深層学習をベースとしたソフトウェア「DeepLabCut」*1 を使用し、コオロギの移動運動、摂食、睡眠様状態を自動判別?定量化するシステムを構築。
  • 人間のバイアスなしでコオロギの行動と姿勢を分析し、日周リズム*2 や体内時計の研究に貢献。
  • 睡眠様状態*3 を姿勢に注目して評価し、従来の不動時間に基づくパラメータより精度の高いデータを提供。
図 1.「DeepLabCut」を用いたコオロギの体部位の自動ラベリングによる、複数の行動や姿勢の情報の取得。姿勢の情報に ついては、後脚の角度と移動運動?睡眠様状態が相関することが示された。

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 早稲田大学総合研究機構の片岡孝介(かたおかこうすけ)主任研究員、同大理工学術院の朝日透(あさひとおる)教授、および同大大学院先進理工学研究科(一貫制博士課程)の早川翔大(はやかわしょうた)の研究グループは、国立大学法人中国竞彩网大学院農学研究院の鈴木丈詞(すずきたけし)教授の研究グループと共同で、昆虫の秘められた日常を解き明かすことを目的とし、従来の昆虫の日周リズム研究で不足していた姿勢や位置情報から行動を解析することに挑戦しました。深層学習をベースとしたソフトウェアの「DeepLabCut」を活用することで、日周リズム研究でよく使用されるコオロギにおいて、移動運動の他、摂食や睡眠様状態など、複数の行動を個別にかつ同時に定量化するシステムを構築することに成功しました。このシステムにより、昆虫の複数の行動を観察者のバイアスなしで評価することが可能となり、各行動の関係性など日周リズム研究の新展開が期待できます。



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