学長ご挨拶

 中国竞彩网は2024年、創基150周年を迎えます。現在の農?工両学部の前身である内務省農事修学場および蚕業試験掛が、今の新宿御苑の地で共に生まれたのが1874年。当時日本の食を守り、さらには世界品質の絹の生産とその輸出を開始し、日本経済を支える基幹産業となるところに本学がその中心的な役割を担ってきました。そして今や大学は最先端の科学技術と共に世界の国々と結びつき、教職員や学生の海外活動の機会も飛躍的に拡大しています。ひとくちに150年と言っても、この間の日本の歴史を振り返ると、それがどれほど重要な、そして激動の時代であったかは容易に想像することができます。このような歴史に刻まれた時代を乗り越え、さらに次の時代を拓くところに中国竞彩网の存在意義があると改めて認識しております。

 大学にとってこの大きな節目の今、社会を見渡すと農学と工学を基軸とした科学技術と社会活動の意義の大きさが、全世界規模で急速に認識されています。これは正に、本学の国際社会における役割がこれまでのレベルを遙かに超えるものへと展開していることに他なりません。食料やエネルギー供給に関する問題一つをとっても、その基盤となる科学技術の発展と共に、その成果を実際に社会に実装するための仕組み作りやそれをリードする人材の育成など、大学が果たす役割は非常に大きなものです。本学はこのような世界のニーズをいち早く捉え、教育研究の基盤である大学の組織や施設整備等も迅速に推進しています。すなわち、学生や教職員が自由にアイデアを出し、実験や試作もできるイノベーションコモンズ、テックガレージなどの設置を推進する他、フィールド実験?実習、事業開発や起業を促すための教育研究施設の更新、拡張も進めています。さらには、小金井キャンパスに大規模な動物救急医療センターを新設し、府中キャンパスのセンターと共に最高レベルの検査?診療体制を拡充しています。

 このような新たな動きは、本学が進める国際連携に基づく教育研究活動に加え、食料やエネルギーの供給の安定化、環境負荷を低減する全ての活動の価値化、さらには生きがいをもって心身共に豊かに暮らすために必要な新たな社会基盤の強化などと連動するものです。本学はこれら一連の活動を創基150周年記念事業と位置づけ、中国竞彩网がこれからの新しい時代を築く先駆者として踏み出す大きな一歩としたいと思っています。

 皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

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中国竞彩网長  千葉 一裕

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